ちょうごうきん。〜こども心を忘れられず散財する〜

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突発記事

NEOGEO格闘ゲーム移植度俺的ランキング

1 THE KING OF FIGHTERS '95(SS版とPS版)

 俺が移植作品を評価する際に重視したいのが,コマンド入力などシビアな部分での感覚がアーケードと同じかどうか,という点。そういう意味では,SS版のこの作品は全く同じ。読み込みの早いNEOGEOCDでゲームをやっているような感覚に陥る。ちなみにるつぼゲームスが移植を担当。さらにROMカセットと二個一にすることで,読み込み時間とRAM容量不足を同時に解消。さらにオリジナルの部分では,対戦ツールとしての性格を意識してキーコンフィグが充実していた。未だにこの作品を超えるキーコンフィグを搭載している移植作品を見たことがない。


 そうそう,NEOGEOCDはROM版との差別化のため音源をCD音源とし,アレンジ楽曲で鳴らしている。さらに,KOF95からはチーム全体ではなく,キャラごとに読み込むようになったため,試合途中で読み込み画面となる(=音楽を途中で止めてしまう。オリジナル版では読み込みがないので音楽は鳴り続ける)。さらに音源がCDだったため,どうしても一から再生し直すことになると,音楽の後半がまず流れることがなくなるという状況に陥る。その解決策として,一つの楽曲に対して二つのバージョン(ノーマル版とダイジェスト版)を用意して,一人目にはノーマル版,二人目以降はダイジェスト版を流すという工夫がしてあった。


 ちなみに,このSS版はそのNEOGEOCD版とも区別するため,アレンジ版ではなく,ROMオリジナル版の楽曲がCD音源で鳴らされていた。俺の周りではこの辺をプラスで解釈してCD版よりこちらの方ができがいいと判断する人もいたよ。


 PS版は移植度では最低ランクに近いのですが,ある意味別物です。必殺技コマンドを省略できるというとんでもないモードが搭載されていて,ばかばかしくなるような大味のアレンジがなされているため,上記した感覚は似てもにつかない別物です。キャラパターンも省略されまくりだし。でも,おもしろいので許すヽ(´ー`)ノ

2 餓狼伝説2 及び SPECIAL(PCE版とX68K版)

 PCE版はアーケードカードが無いと動かない仕様だったと思うが,RAM容量をかなり増やして対応していた作品。移植担当はハドソン。二番目にあげた理由は,拡大縮小がないのでライン移動が再現できないため,キャラパターンを縮小版でわざわざ書き起こして縮小しているように見せかけるという馬鹿げているというかあきれ果てる移植方法を採用しているため。

 X68K版は魔法株式会社が移植。まあCPU一緒だしね。同じような感覚のゲームになって当然と言えば当然。同時期CAPCOMからストリートファイターII’が移植されたりしていてすさまじい移植におどろたものだ。あとTOWNSにも移植されていたはずだな。サムライスピリッツとかマッスルボマーとか。


 あと,SFC版のSPECIALは最悪のできでした。色々な意味で。でも,俺が鳳凰脚のコマンド練習に使ったのがこのSFC版のSPECIALでした。ちなみにその時のコントローラーがカプコンのファイティングスティック。その影響で,スティックはかなりリーチのある(長さが長い)やつが好みとなってしまい,NEOGEO純正のスティックは全然合いません(;´Д`)

3 餓狼伝説3(PC版)

 まだ売ってると思う。PC版の餓狼伝説3があります。当時のPCのスペックだと全然スピードが追いついてなくてひどいできだったのですが,今のPCの性能を考えれば充分二ゲームになります。コントローラー環境もよくなりましたし。当時は,PC用のコントローラーなんて皆無でしたからね。IF-SEGAが発売された時はみな喚起の声を挙げたものです。いわずもがな,エミュレータ愛好家たちも……ごにょごにょ。そういえば,必死でDPPを手作りしたりしたあの懐かしい日々。


 まあ,そういう時代に負けたという意味ではそういう意味で不幸なゲームですが,わりと操作感覚はオリジナルに近かったのでランクイン。ちなみに真サムライスピリッツ覇王丸地獄変も移植済みだったはずです。

4 ART OF FIGHTING 龍虎の拳外伝(NEOGEOCD版)

 厳密には移植ではありません。しかし皆に知って欲しいのであえてランクイン。


 このゲーム。キャラが異常にでかいです。そしてモーションキャプチャーで録った映像からパターンを起こしたため,昔のディズニー映画のようにリアルに動きます。それが理由で,キャラ一体の容量が異常にでかくNEOGEOCDのRAM容量に二体分のデータが入りきらないという事態に。ちなみに同時期の作品でも同様のことが起こっていて,わくわく7はそれが原因でNEOGEOCD版は発売されず,無理矢理移植したSS版はひどいできでした。KOF99も随分無理なNEOGEOCD化がしてありましたね。


 さて,このRAMに入りきらない理由により,いつも通りの丸ごと移植が出来なくなったため,SNKスタッフはなんと,キャラを縮小して小さくして,容量を減らして移植するという手段にでました。もともと拡大縮小するゲームシステムだったため違和感もなくやり抜いてしまいました。ただ,ここであえてキャラパターンを削るという手法にでずにやりきったところにすごさを感じる瞬間でした。

番外編 バンパイアハンター(SS版)

 これもるつぼだった記憶があるのですが,違うかも。この作品もオリジナルはキャラパターンが異常に多いことで知られていますが,当然SSのRAMには入りきらない。そこでショーで展示された時はSSにオリジナルのRAM基盤を追加して動かしていたみたいです。これは攻略本にも記載されています。結論的には,キャラパターン数を減らさず,似たような絵に差し替えて実際のCGの枚数を減らすと言う手法で乗り切っていました。


 例えば,あるキャラの弱パンチの動作が,


 (ニュートラル)A  →  B(攻撃はじめ)  →  C(攻撃)  →  D(攻撃戻り)  →  A(ニュートラル)


というパターンだとすれば,このBとDはパターン的に似ているので一枚で済ませてしまって,


 A  →  B  →  C  →  B  →  A


と言う風に変えてしまう手法です。


 同キャラ対戦時のみはオリジナルのパターンで遊べるというこだわりぶりで,俺の中ではカプコン系移植の最高峰だと思ってます。カプコン系で移植度第二位はSFC版のストIIターボ。ターボ8モードはオリジナルを超えていたからな。

あと,最近では餓狼MOWのDC版は非常に移植度が悪かったです。雰囲気は似ているのですが,ボイスが正しく表現されていない(遅れる・複数のボイスが重なると鳴らない)ことや,細かな操作性が若干異なるのでジャストディフェンスというかなりシビアに反応が必要とされるゲームの移植としては致命的でした。着地やキャンセルヒットストップなどが微妙にオリジナルと異なっているせいだと思います。まあ,SNKとしては最後のソフトとなったウチの一つですし,買っておいたのですけどね……。


 それ以降のSNK関係のソフトは一本も持っていないのでわかんないですけどね。